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【末端のロシア兵は戦争に行っている自覚がなかった】
真相は分かりませんが、動画で拾える捕虜となった兵士の証言を見て考えましょう。
捕虜①:
「そもそも、まだ訓練していると思っていた。移動を命じられたが、行き先がどこか知らなかった。まさかこんなことになるとは。」
捕虜②:
「子連れのウクライナ市民に『ここは子供の通学路だから通せ。』と詰め寄られ、イラついたロシア将校が射殺命令を出したが、自分の上官が市民を攻撃するべきでないと彼らをかばい逃がそうとした。」
「その結果、将校は今度は自分たちを銃殺するよう命令を出し、上官は射殺されウクライナ人の親も死んだ。子供と自分は命からがら逃げだした。」
と、非常に凄惨な現場の様子と中でも善良なロシア人兵士の葛藤と苦しみが伝わってきます。
【ロシアは初期の電撃作戦に大失敗】
当初、ロシアは精鋭空てい部隊による首都キーウ(キエフ)の制圧により、2・3日で傀儡政権樹立の道筋をつけ、終わらせる予定でした。
先行して強襲していたヘリコプター部隊と後続の空てい部隊は合流して作戦にあたる予定となっていました。
しかし、ポーランド上空を旋回していたアメリカの早期警戒機によりその動きは察知され、首都キーウの防空システムにより、空てい部隊は撃破されることになりました。
その結果、先行していたヘリコプター部隊の特殊部隊員は全滅してしまいました。
【ウクライナ側の戦争準備】
2014年のロシアによるクリミア併合より、危機感を募らせていたウクライナは、一気に欧米よりに傾きます。
そして、親欧米派の中央部から西部にかけては、攻め込まれた場合の訓練を繰り返していました。
また、新ロシア派のドネツク・ルガンスク自治州とも対立が深くなっていきます。
更にアメリカより、ジャベリン180基の提供を受け、軍事顧問によりその扱いについてレクチャーを受けていました。
【ウクライナ側の士気】
ウクライナにとっては、ロシアは侵略者であり、自国を守る大義もあります。
すでに侵略への心構えも出来ていたため、士気は旺盛でした。
【ロシア側の士気】
最初に書いたように、ロシア側の士気は壊滅的に低い状態です。
そもそも、ロシアは電撃作戦で、一部の部隊で決着をつける予定でした。
従って、国境付近の大部隊のほとんどはこけ脅しであり、威圧する目的で控えていた予備兵だった訳です。
ところが、電撃作戦に失敗したことで、予備兵が実際に何も知らされないまま戦地へ行くことになって、市民を巻き込んで戦わなければならない極めてつらい状況になっています。
しかも、言葉が通じるルーツの同じ民族と戦っています。
この例えはあまりよくありませんが、もしも、生きている魚を捌こうとしているとき、魚が言葉を話して「やめてくれ。怖い。助けてくれ。」と言われたら相当心理的抵抗があるのではないでしょうか。
ましてや、相手は自分と同じ人間なのです。
善良なロシア兵の置かれている状況の辛さと異常さが肌に伝わってくるようです。
だからといって、軍から脱走したら懲役7年ですし、おそらく強制労働があるでしょう。
無事生きて帰れたとしても、周囲の目を気にしなくてはいけません。
ツライ、考えれば考えるほどあまりにもつらすぎる…。
「プーチンを支持したからこうなった。」という意見もあるでしょうが、情報操作もされているでしょうから、本当に何と言っていいのか分かりませんね。
【ロシアの経済力と軍事力】
ロシアは2021年の世界GDPランキング11位1兆7107億3400万ドルです。
世界GDPランキング1位のアメリカが、22兆6752億7100万ドルです。
従って、ロシアの経済力はアメリカの10分の1以下ということになります。
しかし、2021年世界軍事力ランキングではロシアはアメリカに次ぐ世界第2位の617億ドルとなります。
これはどういうことかというと、ロシアは国土が広いので、国境も広く、つまりは防衛する兵力や兵器も必要ということになります。
ちなみにアメリカの軍事力は、7780億ドルであり、2位以下のすべての国の軍事力の合計を超える軍事力を誇っています。まさに圧倒的です。
【ジャベリンの活躍とロシアが本気を出せない理由】
ロシアの軍用ヘリコプターがジャベリンに落とされる映像がありましたが、ロシアに配備されたヘリコプターの総数は399機です。
ウクライナ戦争で、すでにロシア攻撃ヘリの数十機が失われているという情報もあり、これはヘリコプターだけで見ると10分の1を失ったことを意味します。
しかも、円換算で1機が数十億円~数百億円はするであろうヘリコプターを、1基約2000万円の(ミサイル弾頭1発約185万円)ジャベリンでバタバタ落とされるのはたまったものではありません。
先に語った通り、ロシアは軍事力をもって、世界の大国として君臨してきましたが、経済力はそれほど高くはありません。
つまり、これだけ兵器を失うと、地域のミリタリーバランスが崩れます。
しかも、経済力が弱いため、回復は容易ではありません。
その回復が容易ではない虎の子の部隊が失われていくのが、ロシアにとっては相当キツイはずです。
また、日本や中国を含む多くの国との長大な国境に配備された全戦力をウクライナに投入することは出来ません。
【ロシアと中国の関係】
対アメリカ、対NATOでは一致しています。
元の共産主義圏であり、目的が同じという意味では、同志といえます。
しかし、友達ではありません。
アムール川流域・黒竜江省付近の国境も長く接していますし、ロシアにとって中国は油断のならない相手でもあるのです。
もし、ロシアが今回の戦争でどんどん弱れば、中国も最悪どう出るか分からないと、プーチン氏は相当焦っているでしょう。
【経済制裁とロシアの困窮】
欧米による経済制裁を受けて、プーチン氏を支えてきたロシア企業が反対声明を出すなど、ロシア国内でも厭戦気分が高まってきています。
しかも、前線では高価な兵器がどんどん撃破され、ルーブルは大暴落しています。
これでは、兵器の材料を買うことすらできません。
今頃、中国はロシアの有り様を見て、背筋を寒くしているかもしれません。
ロシアは戦争が1日長引くと、侵攻している数十万と言われる大軍の兵士の食事や弾薬の補給でドンドン貧乏になって、不利になっていきます。
【なぜ、ロシア軍は全軍で攻めても一気に進撃できないのか?】
まず、ロシア軍は制空権を確保できていません。
また、ウクライナは世界有数の小麦の産地で、穀倉地帯です。
土壌は肥沃で水分を多く含んでいます。
ロシア軍が進軍出来ない理由は整地された道路しか通れないからです。
土壌が凍っているうちは戦車がその土地を進軍することは可能なんですが、春先になって、融けて湿地と化すと、戦車はその重さのせいで身動きが出来なくなってしまいます。
だから、大渋滞してるのにも関わらず道路しかつかえないのだと思います。
そして、その大渋滞の終点は戦地ですから、戦闘している最中ですよね。
そうなると、撃破された両軍の兵器で埋まり、それ以上進めません。
そうこうしているうちに前線の弾薬はなくなり、大渋滞でそれを補給することも出来ない状況にロシア軍は陥っているのです。
その様は大軍で隘路を進むがごとき無様なありさまで、兵法書で有名な孫子が見たら、頭を抱えること間違いなしでしょう。
それに対して、ウクライナ軍は包囲されない限り、物資の補給が西側からありますし、同じ場所で戦えば良いので、有利なのです。
【ロシアはもう勝っても負けても戦争前の影響力を取り戻すことはできない】
ウクライナの大健闘により、ロシアはどんどん弱っています。
なんか、分析すればするほど、ロシアが哀れに思えてきました。
国連を脱退するといううわさもありますが、そうなると当然常任理事国ではなくなるので拒否権を失います。
おそらく、同じ常任理事国で孤立するのを恐れる中国が必死に止めるでしょう。
ですから、簡単には脱退しないと思います。
間違いない事実は、プーチン氏がどんどん追い込まれているということです。
彼が狂って核のボタンに手をかけないことを祈ります。
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