米国成長株で重視する指標

【米国成長株で特に重視するべき指標とは】


従業員数の伸び:日本株と同じで、重要な項目です。

売上高の伸び:利益ではなく、売上高がどれだけ伸びているかが重視されます。

営業CF(キャッシュフロー):本業でどれだけ稼いでいるかの項目で、これが伸びていれば順調。逆に減っていたりマイナスであれば、厳しい状況です。

ROE:株主から預かった資金をどれだけうまく会社の先行投資に回せているかの指標。

これらが長期投資を目的として、米国成長株を買う前に最低限チェックする指標です。
もちろん、他の項目や指標を軽視していいという訳ではありませんが、【米国株のPERは無視でOK?】の項目でお話しした通り、日本株と比較してPERはそれほど重視されない傾向にあります。


【テスラから見る各指標】


(出所:楽天証券ホームページ)


上図はテスラの貸借対照表(2017年~2020年)の一部を切り取ったものになります。

4年間のそれぞれの指標の推移になりますが、上のほうで赤〇している利益剰余金は2017年~2019年はマイナス幅が拡大しています。

これはその期間、純利益が赤字だったことを示しています。当然PERも表示されません。 一方、下のほうの緑〇をしている従業員数と営業CFは勢いよく増加していることが分かると思います。


続いて、他の項目も見ていきましょう。

(出所:楽天証券ホームページ)

上図の緑〇の部分を見ると売上高もプラスで、予想ROEも二桁あり、今後も伸びていきそうなことが分かります。

左のPERの部分が恐ろしいことになっていますが、実質PERと予想PERの差から純利益が1年で5倍程度になりそうなことが分かりますね。

ただ、数値だけ見るとすでに株価は過大に評価されているように見えます。また、左上の時価総額の面でもかなり大きくなっていますので、普通の日本株ならとっくに大暴落していてもおかしくない水準です。これから投資するには結構危険ですが、こういう状況でも上がる時は上がるのが米国株ですので、判断に悩むところです。