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2023年6月26日、ロシアの傭兵部隊ワグネルが中央政府に反乱を起こしてから、1日経過しました。
現在、ワグネルのリーダー、エフゲニー・プリゴジン氏にプーチン大統領から暗殺指令が出ていると複数のメディアが報じています。
そこで、今回は、まずどうしてこうなったのか、ロシア人の傾向と心理、プーチン氏の心理を合わせて考察し、ワグネルの今後を考察しようと思います。
【民族的な傾向】
話は第二次世界大戦に遡ります。
ここでは、ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)解体後に、その主体が現在のロシアになったため、ソ連について考察します。
<第二次世界大戦の死者数(民間人含む)>
ソ連:約2060万人
日本:約310万人
ソ連の死者数は世界1位で、まさに桁が違います。
原子爆弾や都市空襲を受け、特攻を仕掛けていた日本が約310万人なので、その凄まじい突出ぶりが分かると思います。
どうして、こうなったのかというと、基本的にソ連では人権が軽視されていたからです。
<督戦隊の恐怖>
ソ連では、不利になって後方に下がる味方を撃ち殺す専用の部隊「督戦隊」というものがありました。
敵と味方に挟まれて自暴自棄になって敵に突っ込んで死んだ兵士が、物凄く多かったんですね。
また、ヒトラー率いるドイツ第三帝国と戦った当初、ヨシフ・スターリンは粛清で優秀な将官をすでに多数粛清殺害していたため、前線が崩壊し、わずかな期間でモスクワ近辺まで攻め込まれています。
つまり、味方であっても容赦せずに、どんどん殺してしまう人命軽視の姿勢がみられた、ということです。
その傾向は、戦場にも表れ、傷つき動けなくなった味方を殺す、薬が必要な兵士を薬がもったいないから殺す、といったようなことが起こっていました。
ヒトラーのドイツも非常に残酷でしたが、味方である一等民族のアーリア人に対しては、そのような行動はとりませんでした。
また、アメリカ人の場合は、傷つき倒れた味方がいる場合、懸命に助けようとするでしょう。
このような積み重ねの差が、ソ連が飛びぬけた死傷者数を出している理由になります。
<実は第一次世界大戦でも死傷者数1位>
ややこしいですが、この当時はソ連になる前でロシアです。
やっぱりこの第一次世界大戦でも死者数約170万人と、世界1位の死者数です。
残っているデータが如実に闇を示していますよね。
調べてみて呆然としましたが、超絶世界一ブラックです。ナンバーワンです。本当にヒドイ。
【プーチン氏が反乱に対してどう対処するか】
これまでのロシア中央政権の傾向から考えて、ワグネルが許されることはないでしょう。
リーダーのプリゴジン氏がベラルーシに移って、軍を解散したら許される、というようなエサで釣ったものの、結局、暗殺指令が出た、と複数の報道機関が報じています。
それはつまり、残った傭兵部隊2万5千人も、解散したら許される、と言われているものの、結局許されないだろう、というのが私の見方です。
甘い言葉で釣って、実際に中央政権への危機が去ったら、粛清すると思います。
【プリゴジン氏とワグネル傭兵の今後の予想】
❶プリゴジン氏は死ぬか、中央政権が倒れるまで、ずっと命を狙われ続ける。
❷傭兵は武装解除後、解散させられ、ロシア軍にバラバラに編入された後、再激戦地に送り込まれ、味方から撃たれるか、ウクライナ兵の位置をあぶり出すおとり用の的になって殺される。
こういった結果になる可能性が高いと考えています。
今は、傭兵は「許された。」と安堵しているかもしれませんが、今までの傾向からして、おそらくこうなるのではないかと思います。
と、述べたものの、私も考察すればするほど、憂鬱な気分になっています。
【忘れていはいけないこと】
今回、プーチン氏と対立したプリゴジン氏ですが、彼自身、受刑者を雇って、最前線でウクライナ兵の位置をあぶり出すためのおとり用の的にしてきた張本人だということを忘れてはいけません。
また、傭兵たちも罪のないウクライナ人を殺してきた、ということも忘れてはいけない点です。
問題は、相手の主義主張を話し合いや相互理解で解決しようとせず、すぐに暴力的手段で解決しようとすること。
そして、それが今回の戦争に繋がっている、ということです。
悲しみの連鎖がいち早く終わるよう、祈ります。
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