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1989年(平成元年)日本企業は世界の時価総額ランキング1~5位を独占し、上位50社中32社が日本企業という、まさに経済大国の名に恥じない圧倒的存在でした。
2023年(令和5年)日本企業は5位以内どころか、50位以内にも入っていません。
どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。
【考えうる様々な理由】
・バブル崩壊
・少子高齢化
・リーマンショック
他にも様々な理由があって、現在の日本企業が振るわない状態につながっているのですが、これらは表面的な見えやすい出来事なのではないか、と考えています。
というのも、例えばリーマンショックなどは、アメリカが発信地でもっとも打撃を受けているにもかかわらず、アメリカ企業は世界の時価総額ランキングで50社中32社がランクインしているからです。
【企業が衰退した本質的な理由】
じゃあ、何が本質的な原因なのか、というと、とてもシンプルな答えが出てきます。
それは、
「日本企業が大きな夢を見なくなったから。」
です。
【夢が小さいとは、どういうことなのか?】
ロボットが家政婦で、宇宙を自由に旅行して、空を飛べる、そういうのが、いわゆる思いつくSFの世界です。
しかし、今の日本企業のほとんどがやっていることといえば、よく言ってマイナーチェンジ程度の夢でしかありません。
この部品を改良すれば、もっと効率が良くなる、とかそういったものです。
もっともこれは大切なことではあるんですが、問題は完成品を作る大企業ですら、こういったこじんまりした考えに囚われていることです。
利益を優先し、人件費を減らすことをコストカットと呼んで、とにかく企業を存続させることにこだわっています。
ハッキリ言いましょう。
こんな経営は非常に楽です。
四則計算さえできれば、売り上げからコスト(必要に応じてリストラを実行し、若年層の昇給を少なくすることで不満を抑える)を差し引いて、利益をあげられるようにすればいいだけです。
もっといえば、あとはコンプライアンスを守れば完璧です。
ツマラナイとはこのことです。
誰がこんな企業に投資したいと思うでしょうか。
せいぜい配当目当てでの投資であって、企業の未来を想像して投資するには物足りません。
だから、株価が世界の先進国と比較して上がらないのです。
【逆に夢が大きいとはどういうことか?】
今主流のスマホは、画面をタップして操作出来たら面白いよね、という発想から生まれました。
このように、人が抱く夢をかなえる技術を生み出すことが、夢が大きいということです。
仮に、空を自由に飛べるスーツを作るとしましょう。
短期の決算に囚われず、必要に応じて赤字を計上しながら、優秀な人材を人件費を使って集め、必要な材料を集め、5年以上の歳月をかけて完成を目指します。
問題は、こういった商品を開発した時に出てくる「危ない」「そんなん出来るわけない」といった声をいかに無視して、夢に突き進むことが出来るか。
なんなら会社を潰す覚悟で賭けることが出来るか、ということです。
スマートフォンも30年前から考えると、そんなもの出来るわけないといった技術な訳ですから、いかに現在の常識を打ち破れるかがカギと言っても良いでしょう。
そして、空を自由に飛べるスーツ、と言われると、なんか投資したくなりませんか。
つまり、お金が集まりやすくなります。
株を売り出せば、株価が上がりやすいでしょう。
当然、時価総額も上がりやすくなります。
【つぶれる企業も出てくる】
上記の夢が大きい会社の社長は、当然会社をつぶす可能性も高くなります。
デメリットとしては、社員を路頭に迷わせる可能性が高い、ということでしょうか。
しかし、私が思う優秀な社長とは、テスラ社のイーロンマスク氏のように夢を追いかけ、その過程で様々な決断をし続け、会社を大きくする人物だと思います。
アメリカだから可能なのだ、という意見もあるでしょうが、かつての日本の時価総額を考えた時、そんなことはないのではないか、と思います。
※私個人としては、ガンガン夢を追いかける日本企業がもっと出てきて欲しいし、そういう企業に投資したい、という気持ちがあります。
今の日本企業って見ててつまらなくないですか。もっとデカい夢を持ったワクワクする企業にたくさん出てきて欲しい、と思っています。
世界の下請け工場にはなって欲しくないですし、投資家ならこういう夢のある所に投資したい、という気持ちが、共感できる部分もあるのではないでしょうか。
つまり、株が買われやすくなり、資金が集めやすくなり、時価総額が上がる、というのはそういうことだと思います。
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