黒田総裁VS久保田(来年4月)

先日、日銀の黒田総裁から、このような発言がありました。

「年明け以降は、海外からのコストプッシュ要因の押し上げ企業が減衰することで、物価上昇率のプラス幅は縮小していく。来年度以降の消費者物価は、2%を下回る水準まで低下していくと予想している」

これを簡単に言うと、

2023年の4月1日以降の消費者物価(CPI)は2%を下回るから大丈夫です。よって金融緩和を続けます。

という発言になります。


【黒田総裁VS久保田】(4月1日以降のインフレ率の予想で勝負)


<2023年4月の日本のインフレ率予想勝負>

黒田総裁:2%未満(マイナスのデフレ含む) VS 久保田:3%以上のインフレ

<勝負の条件>

❶2023年5月に発表されるであろう2023年4月の日本のCPI(コアCPIではない)で勝負します。

❷インフレ率2.0%~2.9%は「引き分け」とします。

❸もし、黒田総裁の予想が正しかった場合は、謝罪する記事を書きます。

❹わたくし久保田が勝った場合は、特に何もありません。


【私がこういう予想を出す根拠】


日銀の総裁に対して、大変失礼かもしれませんが、私は自分が勝利するか引き分け以上の結果が出る確率を99.5%と見ています。

それくらい自信があります。

そして、実際こうなると、多くの国民にとって不幸な結果となることが残念です。

それもこれも、見通しの甘さが、自動車で一般道を時速100キロで半年間毎日運転して、事故にあわないだろうというくらいの「だろう運転」にしか見えないからです。

厳しい言葉ですが、甘い見通しに沿った、甘い対策は破滅を招き、そういう人を日銀総裁に仰ぐ日本人の不幸を嘆かねばなりません。

<私(久保田)の説(2023年4月CPI3パーセント以上)の根拠>

★現時点で3%程度のインフレ率ですが、これから冬場になり、燃料費の高騰と電力需給のひっ迫がさらなるインフレを招きます。

★一度9%を超えたアメリカのインフレは予想を超えて根強く、パウエル議長の元、過去のオイルショック時の反省(オイルショック時はインフレ率が17%程度まで上がりましたが、一旦利上げで落ち着いた時点で利下げをすると、何度もひどいインフレがぶり返した)から、利上げが今後も強力に行われると見ています。従って、日米金利差から更に円安に動き、日本のインフレ率が上がります。

★今回のインフレは円安が主要因であることは、先日発表された2022年上半期の貿易赤字額が過去最大であることから明らかです。

★黒田総裁が就任してから、毎年インフレ目標2%で、今年こそは達成すると言いながら、今年を除いて一度たりとも当たったことがありません。(逆神)


【黒田総裁の真の狙いを推測する】


過去30年ほど、世界がインフレする中、日本はデフレが続き、日本の物の価値は相対的に下がってきました。

つまり、今後もこの傾向が続くと、日本はモノばかりではなく、国土や人を海外にどんどん買われてしまうことになります。

なぜなら、外貨のほうが強い上に、日本人に対して海外の人の給与がどんどん上がっているからです。

こういった安全保障上の問題からも、インフレは必要と言える部分もあるのです。

そこで、今回の金融緩和継続で金利差を拡大させ、意図的にインフレを引き起こして、そういった事態を防ごうとしているとも考えられます。

そして、インフレが起こっているという事態の元、企業にベースアップを促そうとしているとも取れます。

私は恐らく、これが黒田総裁の真の目的ではないかと思っています。

しかし、残念ながら、ベースアップを長年してこなかった企業がほとんどの日本で、インフレ率を超えるほどのベースアップは出来ないと思うので、日本人は一部を除いて、どんどん貧乏になるでしょう。

もっと早いうちに手を打つべきでしたし、日本人としても目先の利益ばかりではなく、多少苦しくても我慢して後で幸せになれる政策を喜ぶべきでした。

これが、ここ数十年の日本の低迷に繋がっているのだと考えています。