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※今回は、少々政治的なお話となります。こういう考え方もあるのだ、くらいに捉えて頂けると幸いです。
老害と化す独裁者
どんな英明で優秀な指導者でも、長く権力に居座ると、勘違いして、年を取ると耄碌する可能性があります。
英明な一人の指導者が国を率いることのほうが効率的だと考える方もいらっしゃることでしょう。
一面、正しいことではあるのですが、過去の歴史を紐解くと、長らく権力の座に座った指導者が最終的に暴君化した例も多くあります。
また、亡くなるまで優秀だった指導者の場合、亡くなった後、国が大混乱するといったことも多々あります。
西(前)漢の武帝の栄光と暴君化
西漢の武帝(劉徹)は、漢帝国において、在位54年に及ぶ皇帝です。
若い頃には英主であり、衛青や霍去病といった名将を用い、匈奴を討伐したことで、漢の最大版図を達成しました。
漢歴代最高の皇帝とされることもあります。
しかし、在位後半は絶対的な権力を持ち、忠告するものは遠ざけられ、側近はいわゆるイエスマンで固められ、暴君化していきます。
無実の人を殺したり、自分が皇太子に呪われていると側近に吹き込まれ、皇太子を殺害します。
のちに真実を知って、後悔するのですが、このような事例は一つや二つではありません。
史記の著者で有名な司馬遷が、宮刑(男性自身を切られ、宦官にされる)になったのも、武帝を諫めたことが原因です。
また、外征が繰り返された結果、耕作民は兵隊として駆り出され、国庫は空になり、その後の漢帝国の衰亡に繋がったともされています。
どこかの指導者に似ていませんか?
ロシアがなぜウクライナに侵攻したのか
2022年現在70歳になるプーチン氏は、おそらく旧ソ連時代の栄光を取り戻すことを、自分の人生の最後を飾る輝かしい事績にしようとしています。
彼のほうからすると、ペレストロイカ以降、欧米の(NATO東方拡大も含め)いいようにされてきたロシアを再び偉大にするために、老骨に鞭打って立ち上がったという訳です。
ハッキリ言いましょう。
ウクライナ人にとっても、前線で戦うロシア兵とその家族にとっても、そして、世界にとってもいい迷惑だと。
戦争は起こった時点で、軍需産業以外は誰も得しません。
前線で巻き込まれる兵士や一般人、その家族はもちろん、経済制裁されるロシアも、経済制裁を加える側もです。
このままでは、ロシアは元より世界中でインフレが加速します。
トランプ前大統領の再選の目はほぼ消滅
「プーチンは天才だ。」(ウクライナ東部ドネツク・ルガンスク独立をロシアが決議した際)
プーチン氏、トランプ氏、そして、おそらく習氏の事前の目論見では、侵攻開始前にゼレンスキー大統領が亡命して、易々ウクライナの首都をロシアが制圧出来るはずでした。
が、現実はそうならず、ウクライナは激越に抵抗したことで、ロシアに対して「NO!」と世界に高らかに宣言したことになり、潮目が変わりました。
その後、トランプ氏はちょっとまずかったかなと思って
>「プーチンは賢いが、戦争はダメだ。」(ウクライナ全面侵攻時)
と、一部を修正した発言をメディアでしました。
これらの発言の後、トランプ氏の発言はメディアに出てこなくなりました。
トランプ氏が大統領であれば、ロシアの侵攻を防げた、というのは確かにあり得るかもしれません。
ただ、戦争が現実のものとなった今、アメリカ国民は、懸命に軍事大国ロシアに抵抗し続けるウクライナの味方です。
インフレ懸念などで、支持率が低迷していたバイデン大統領の支持率が持ち直す機運すらあります。
こうなってしまうと、先のトランプ氏の発言は明らかに失敗だったと言えるでしょう。
そして、おそらく、ウクライナの抵抗が長引けば長引くほど、トランプ氏の再選の可能性は低くなっていくことになるでしょう。
ロシアとウクライナの勝敗の行方
★ロシアの勝機
いち早くウクライナの首都キーウ(キエフ)を占拠し、もはや英雄になりつつあるゼレンスキー大統領を拘束、もしくは殺害して、戦争を終わらせること。
その後、ロシアと関係性の強い国から、順番に経済制裁を緩めるよう働きかけることです。
☆ウクライナの勝機
ロシアの逆で、ゼレンスキー大統領をあらゆる手段で生き延びさせ、経済制裁による高インフレで苦しむロシア国民が政権転覆に動くのを待つことです。
ウクライナの勝利は非常に厳しいですが、0ではありません。
ただ、残念ながら、現実的には1か月以内にロシアはキーウを占拠して、第一目標を達成する可能性が高いでしょう。
核のボタンを握らせたまま、独裁者を死なせてはならない
少々、不謹慎な話ですが、
【余命1か月の人と宣告され、絶望していた人が急に元気になりました。なぜでしょうか?】
という設問の答えが分かるでしょうか。
答えは様々ありますが、その中の一つに、
【1週間後に隕石が落ちてきて、地球上の生物が全て壊滅すると分かったから。】
というとんでもないものがあります。
自分だけ先に死んで、その後も続いていく世界がずるいという感情や寂しさが、絶望の一つの要因になるのですが、それが解消されたため、という訳です。
年老いたプーチン氏は残り少ない人生を見越して、周囲にとってはとても迷惑なある種の賭けに出たと見ることも出来ます。
今のところ、ウクライナの抵抗と欧米の厳しい経済制裁の影響もあり、賭けは裏目に出ていますが、今後、ロシアが追い詰められた時、もう若くない彼が核のボタンに手を伸ばす可能性がないとは言えません。
それらすべては一つの結論を導きます。
独裁者に権力を握らせ続けると、破れかぶれになったり、認知症になった時、非常に危険だということ。
そして、民主主義は経済格差などの様々な問題や少数の意見が通りにくいなどの欠点を内包しているものの、大多数の支持の元、権力者が入れ替わるという一点において、独裁に勝っている政治機構だということです。
法と同じで、一人の人間の意向に左右されることなく、システムとして国家を運営していくほうが、多くの国民にとって良いことのように思えます。
それは分かったけど、結局、何に投資すればいいの?
金とコモディティ!
「この一言を言うために、長いよ…。」と思われた方、ごめんなさい。
理由は、インフレするのが分かり切っているので、物や金(暗号資産にも可能性はありますが、価値を担保する実体がないという欠点もあります。)に資金を移すほうが安全だと考える人が多くなるためです。
新NISA(2024年) 20240203
トリガー条項発動を考える。 20240129
2024年からの新NISA 20230827
日本企業衰退の理由とは 20230812
日銀YCC修正の影響 20230803